目次
略記
序論
第1章 社会契約と正義の未解決の三つの問題
1 自然状態
2 未解決の三つの問題
3 ロールズと未解決の諸問題
4 自由かつ平等かつ別個独立
5 グロティウス、ホッブズ、ロック、ヒューム、カント
6 現代における契約主義の三つの形式
7 可能力アプローチ
8 可能力と契約主義
9 グローバルな正義を求めて
第2章 障碍と社会契約
1 ケアへのニーズ、正義の諸問題
2 契約の慎慮型と道徳型──公共的領域と私的領域
3 ロールズのカント的な契約主義──基本善、カント的人格、だいたいの平等性、相互有利性
4 障碍の問題の先送り
5 カント的な人格と知的な器質的損傷
6 ケアと障碍──キテイとセン
7 契約主義の再構築?
第3章 可能力と障碍
1 可能力アプローチ──契約主義的ではないケアの説明
2 社会的協働の基盤
3 カント的ではなくアリストテレス的な尊厳
4 善の優先性、合意の役割
5 なぜ可能力なのか?
6 ケアと可能力のリスト
7 可能力か機能か?
8 直観主義であるという論難
9 可能力アプローチとロールズの正義の諸原理
10 尊厳の種類とレヴェル──種の模範
11 公共政策──後見の問題
12 公共政策──教育と包摂
13 公共政策──ケアの仕事
14 リベラリズムと人間の可能力
第4章 相互有利性とグローバルな不平等──国境を越える社会契約
1 不平等に満ちた世界
2 『正義論』──二段階契約の導入
3 『諸人民の法』──二段階契約の再確認と修正
4 正当化と導入
5 二段階契約の評価
6 グローバルな契約──ベイツとポッゲ
7 国際的な契約主義の展望
第5章 国境を越える諸々の可能力
1 社会的協働──権原の優先性
2 なぜ可能力なのか?
3 可能力と権利
4 平等と適切性
5 多元主義と寛容
6 国際的な「重なり合うコンセンサス」?
7 可能力アプローチをグローバル化する──諸制度の役割
8 可能力アプローチをグローバル化する──どの諸制度か?
9 グローバルな構造のための一〇の原理
第6章 「同情と慈愛」を超えて──人間以外の動物のための正義
1 尊厳のある生活への権利資格を持つ存在者たち
2 カント的な社会契約の見解──間接的な義務、同情の義務
3 功利主義と動物の繁栄・開花
4 尊厳の種類と繁栄・開花の種類──可能力アプローチの拡張適用
5 方法──理論と想像力
6 種と個体
7 動物の可能力の評価──自然崇拝の回避
8 積極性と消極性、可能力と機能
9 平等性と適切性
10 死と危害
11 重なり合うコンセンサス?
12 基本的な政治原理へ向けて──可能力のリスト
13 衝突の回避不可能性
14 真にグローバルな正義へ向けて
第7章 道徳情操と可能力アプローチ
原註
訳者あとがき
参考文献
索引