目次
序 【森一郎】
凡例
第Ⅰ部 前期ハイデガーの思索──最初期から『存在と時間』まで
序奏──神学という由来 ハイデガーの生い立ち 【古荘真敬】
1 「カントへ還れ」から「事象そのものへ」──問いの出発点 【村井則夫】
2 事実性の解釈学──初期フライブルク期という「道」 【池田喬】
3 アリストテレスの現象学的解釈──そこに胚胎していたもの 【森秀樹】
4 カントの現象学的解釈──超越論的時間地平の発見 【齋藤元紀】
5 基礎存在論の成立と理念──『存在と時間』Ⅰ 【安部浩】
6 世界・他者・自己──『存在と時間』Ⅱ 【松本直樹】
7 内存在・気遣い・真理──『存在と時間』Ⅲ 【古荘真敬】
8 死と良心──『存在と時間』Ⅳ 【森一郎】
9 時間性・日常性・歴史性──『存在と時間』Ⅴ 【伊藤徹】
10 「時間と存在」のゆくえ──『存在と時間』Ⅵ 【仲原孝】
間奏1──神は存在論にたずさわるか 『カントと形而上学の問題』をめぐって 【安部浩】
第Ⅱ部 中期ハイデガーの思索── 一九三〇年代から第二次世界大戦まで
11 メタ存在論、不安と退屈、自由──「形而上学」の展開 【瀧将之】
12 学長ハイデガーの大学改革構想──『ドイツ大学の自己主張』 【轟孝夫】
13 もっとも無気味なものへの問い──『形而上学入門』と「芸術作品の根源」 【小林信之】
14 思索的な詩作を詩作的に思索すること──ヘルダーリン解釈 【神尾和寿】
15 ニーチェとユンガー ──ニヒリズムと形而上学の超克をめぐって 【山本與志隆】
16 現代の窮迫から第一の原初へ──『哲学への寄与論稿』Ⅰ 【秋富克哉】
17 跳躍と根拠づけ──『哲学への寄与論稿』Ⅱ 【山本英輔】
18 将来する者たちと最後の神──『哲学への寄与論稿』Ⅲ 【関口浩】
19 真理概念の変容──「真理の本質について」「プラトンの真理論」「世界像の時代」 【相楽勉】
20 別の原初への道──『原初について』『野の道での会話』 【松本啓二朗】
間奏2──迷いのなかを進む六本の道 『杣道』をめぐって 【秋富克哉】
第Ⅲ部 後期ハイデガーの思索──第二次世界大戦後から最晩年まで
21 西洋哲学の原初──「アナクシマンドロスの箴言」を中心に 【陶久明日香】
22 近代ヨーロッパの終焉──「ニーチェの言葉〈神は死んだ〉」「詩人は何のために」 【小野真】
23 思索という行為──『「ヒューマニズム」について』『何が思索を命ずるか』 【菊地惠善】
24 現代技術の本質──『ブレーメン講演』『技術と転回』『放下』 【後藤嘉也】
25 世界に住むということ──「物」「建てる、住む、考える」「詩人的に人間は住む」 【稲田知己】
26 差異と没根拠──「同一性の命題」と『根拠の命題』 【井上克人】
27 世界を開示する言葉──『言葉への途上』 【橋本武志】
28 精神医学との対話──『ツォリコーン・ゼミナール』 【梶谷真司】
29 存在の出来事としての性起──「時間と存在」 【嶺秀樹】
特別寄稿 ハイデガーと「世界ユダヤ人組織」──「黒ノート」をめぐって
【ペーター・トラヴニー/陶久明日香・安部浩訳】
付録 ハイデガー全集の全貌 【監修:齋藤元紀/陶久明日香/松本直樹】
事項索引(標準訳語一覧) 【作成協力:上田圭委子】
人名・著作名索引 【作成協力:金成祐人】