目次
凡例
第二部 真理への問いを精神科学における理解へと拡張する
第 I 章 歴史的準備
第1節 ロマン主義解釈学およびその歴史学への適用における問題点
a 啓蒙思想とロマン主義のあいだに起きた解釈学の本質変化
α ロマン主義解釈学の前史
β シュライアーマッハーの一般解釈学の構想
b 歴史学派のロマン主義解釈学へのつながり
α 普遍史の理想に対する困惑
β ランケの歴史学的世界観
γ G・J・ドロイゼンにおける歴史学方法論と解釈学の関係
第2節 ディルタイの陥った歴史主義のアポリア
a 歴史の認識論的問題から精神科学の解釈学的基礎づけへ
b ディルタイの歴史意識分析における科学と生の哲学との分裂
第3節 現象学的探究による認識論的問題設定の克服
a フッサールとヨルク伯における生の概念
b ハイデガーの解釈学的現象学の企て
第 II 章 《解釈学的経験の理論》の要綱
第1節 理解の歴史性を解釈学の原理に高める
a 解釈学的循環と先入見の問題
α ハイデガーによる理解の先行構造の発見
β 啓蒙思想による先入見の信用喪失
b 理解の条件としての先入見
α 権威と伝統の復権
β 古典性を例として
c 時代の隔たりの解釈学的意義
d 作用史の原理
第2節 解釈学の基本問題を取り戻す
a 適用という解釈学的問題
b アリストテレスの解釈学的アクチュアリティ
c 模範としての法解釈学の意義
第3節 作用史的意識の分析
a 反省哲学の限界
b 経験の概念と解釈学的経験の本質
c 問いの解釈学的優位
α プラトンの対話術という模範
β 問いと答えの論理
原注
訳注
訳者あとがき