目次
ヴィクトーア・フォン・ヴァイツゼカー略年譜
自然と精神──ある医師の回想
第1章 ヨハネス・フォン・クリース
クリースとの出会いと確執/生理学者か臨床医かという問い/類似性の問題/クリースの遺した哲学的課題
第2章 西南ドイツ学派の哲学
ハインリヒ・リッカート/ヴィルヘルム・ヴィンデルバント/カント哲学と私/哲学者に「なる」という誘惑/バーデン・バーデン協会/実存哲学/現象学──マクス・シェーラー
第3章 ルードルフ・クレール
クレールとの出会い/実験生理学の研究/病む人への転換/クレールの私生活/クレールの業績
第4章 内科学
私の職業生活に関する責任問題/医学の転機/二一性の真理
第5章 神経学
随意運動と感官作用/機能転換の発想/ゲシュタルトクライスの構想/身体−心−精神の連関へ/系統的空間覚障碍/有機的な主体とその環界との関係/唯物論的な基盤の放棄へ/客体に対する非カント的態度/すべての生物学的活動を自己完結的にその活動自体から理解すること/精神物理学的/心身論的研究の道行き
第6章 フロイト、心理療法家たち
私が歩んできた道/ドイツ神経科医学会(一九二五年、カッセル)/第一回心理療法医学会(一九二六年、バーデン・バーデン)/消化・代謝疾患学会(一九二六年、ベルリーン)/心理療法に対する態度/C・G・ユング/「第三世代」の心理療法家たち/一九三九年九月二七日──英国におけるフロイトの死の数日後のスケッチ/フロイトとの対話/フロイトの手紙/ルー・アンドレーアス=ザーロメ/社会医学の問題/人間的なものへ/「症例A」の精神分析──病む人と医療者との共同性/「エス形成」について/一九三三年以後に追究された二本の主要な路線/二〇年代の回想と覚え書き/私の試み/主体の導入/『病態生成論研究』/来たるべき人間学的なパトスの学
出会いと決断
第1章 第一次世界大戦後
第1節 自然哲学講義(一九一九/二〇年)
第2節 フランツ・ローゼンツヴァイク
第3節 カール・バルト
第4節 『被造者』、マルティーン・ブーバー、ヨーゼフ・ヴィッティヒ
第5節 ロマーノ・グァルディーニ
第2章 市民的教養世界の姿勢
第1節 宗教と大学
第2節 モラル的な変容
第3節 原則としての不決断
第3章 一つにすることと分けること
第1節 性の問題系
第2節 変種と組合せ
第3節 合一と分割/分配
第4節 社会の問題系
第5節 実践的な努力、社会政策
第6節 一九三三年以後
第7節 社会主義の没落
第4章 心理学的な立場
第1節 葛藤の心理学
第2節 人間におけるパトス的なもの
第3節 争いに対する無頓着さ
第5章 キリスト教の教えとキリスト教的な生き方
第1節 三位一体の教理
第2節 受肉の神秘
第3節 名誉の概念
第4節 神の観念
第5節 ヘルムシュテット会議
第6節 祈り
第7節 キリスト論
第8節 聖書
第6章 良心の諸問題
第1節 罪/負い目
第2節 告解と改悛
第3節 宣誓と誓い
第4節 モラルの麻痺を発生的に見る
第5節 客観性
第7章 モラル的・人間学的
第1節 死の連帯性
第2節 心的な多神教
第3節 ニヒリズム
第4節 どんな希望が残っているか
第5節 カゲロウ
第6節 サタン
監訳者あとがき
編者註
訳註
文献表
事項索引
人名索引