目次
はじめに
Ⅰ 能楽資料探索の道程
1 能楽研究所の発足
2 『蔵書目録 附解題』のこと
3 鴻山文庫との関わり
4 観世宗家所蔵文書調査のこと
5 宝山寺蔵金春家旧伝文書の調査
6 観世新九郎家文書のこと
7 肥後中村家文書のこと
8 その他の調査と余説
Ⅱ 「史料を読む」1世阿弥少年期の三史料
A 『良基消息詞』
B 『不知記』永和四年の記事
(1)伊地知鉄男先生と『不知記』
(2)『不知記』の記事と内容
(3)伊地知論文と世阿弥生誕年問題
(4)『不知記』の連歌をめぐる余説
C 『後愚昧記』の記事
Ⅲ 謡本研究と謡曲研究
1 「世阿弥作の〈敷島〉と〈吉野西行〉の行方」
2 「元和卯月本」考
3 「偽車屋本のこと」の周辺
4 若干の余説
Ⅳ 『談儀』に始まる世阿弥能楽書探索
1 『申楽談義』への取り組み
2 岩波文庫本『風姿花伝』と『申楽談義』
3 『花伝』の伝本調査のこと
4 香西精さんとの交流
5 世阿弥伝書注釈の仕事、その他
Ⅴ 「史料を読む」2観世信光関係の諸史料
D 『四座役者目録』の観世小次郎信光の項
(1)『四座役者目録』の信光の記事の検討
(2)表章の信光生年宝徳二年説
(3)信光の経歴をめぐる通説の誤り
Ⅵ 世阿弥能楽論研究をめぐって
1 「『花伝』研究史」余滴
2 世阿弥生誕六百年記念展覧会のこと
3 『金春古伝書集成』のこと
4 昭和四十年代前半の仕事あれこれ
5 思想体系本前後
6 昭和五十年代以降の世阿弥への取り組み
7 平成以後のこと
Ⅶ 世阿弥伝再考の流れ
A 「世阿弥の生涯をめぐる諸問題」前後
1 世阿弥の生年をめぐって
2 犬王と世阿弥の勢力関係をめぐって
3 一条竹鼻勧進猿楽
4 足利義持時代の世阿弥の地位
B 「観世流史参究」の世阿弥周辺
1 今熊野猿楽をめぐって
2 応永二十年北野勧進能と応永十七年島津邸観世能
3 三郎元重世阿弥養子説
4 応永三十四年演能記録をめぐって
Ⅷ 「史料を読む」3江戸初期の文書二種
E 元和六年卯月二十九日付 観世大夫宛 正田・北村起請文
F 「喜多七大夫書状」
(1)本文の読み下し
(2)書状の内容の吟味
Ⅸ 能・謡曲の作品研究をめぐって
1 「世阿弥作能考」
2 「〈恋重荷〉の歴史的研究」
3 「〈石橋〉の歴史的研究」
4 「〈砧〉の能の廃絶と中興」
5 「作品研究〈柏崎〉」
6 余説
Ⅹ 室町能楽史新考
1 能楽変遷史への志向をめぐって
2 「翁猿楽異説」
3 「黒川能の歴史」のこと
4 「多武峰の猿楽」その他
5 「大和猿楽の〈長〉の性格の変遷」をめぐって
6 前後猿楽に関する他の論考数篇
7 『岩波講座「能・狂言」Ⅰ「能楽の歴史」』の周辺
8 平成になってからの仕事をめぐって
9 「観世流史参究」のこと
ⅩⅠ 「史料を読む」4綱吉時代の能役者追放事件
G 四月三日付 観世流宗玄・左門宛 立入治左衛門書状
H 喜多七大夫父子追放をめぐる『柳営日次記』の記事
ⅩⅡ 近世能楽史新考
1 近世能楽史への志向
2 喜多流史への接近
3 『喜多流の成立と展開』への展開
4 近刊予定の『観世流史参究』について
5 観世元章の改革運動の背景
6 明和本廃止以後 幕末宝生全盛のこと
7 近代・現代の能楽史 観世寿夫の位置
あとがき