紹介
昭和期の文学を中心とする近現代文学の研究を対象とした学会誌。年2回刊行。論文・研究動向・研究展望・書評・新刊紹介を収録。
昭和文学研究第87集目次
〈特集〉身体を再考する─規範化し、攪乱する文学
左川ちか研究─撹乱される詩的生態系 ………………川崎 賢子 ( 2 )
〈孕む身体〉の闘争─松田解子『女性線』と無産者産児制限同盟………………中谷いずみ (17)
物質が語る死体をめぐる構造
─バタイユのアンフォルムで読む安部公房と久生十蘭………………李 先胤 (33)
家畜の生と人間の身体
─土路草一「潰滅の前夜」「魔教圏No.8」論 ……………… 河原 梓水 (44)
三島由紀夫「三熊野詣」論
─〈独身〉者・折口信夫像を書き換える力………………有元 伸子 (59)
戦後文学における〈老いる身体〉との対峙と逃避
─有吉佐和子『恍惚の人』と大西巨人『迷宮』から………………橋本あゆみ (74)
観客の身体の拘束・挑発─寺山修司「観客席」論………………久保 陽子 (89)
「別空間」への想像力─崎山多美「アコウクロウ幻視行」論……………… 佐久本佳奈 (104)
否定性の共同体のために
─ 『薬を食う女たち』、「ドラッグ・フェミニズム」、そして、五所純子の書く行為について……水川 敬章 (120)
〈自由論文〉
林芙美子「兵隊の詩」をめぐって─帯紙・パラテクスト・メディア………………野田 敦子 (135)
石川淳『白描』論─日中戦争下の民芸運動・青年・芸術をめぐって………………別當 奏 (151)
太宰治「ヴィヨンの妻」論─「仮名手本忠臣蔵」への接近と離脱………………齋藤 樹里 (167)
〈研究動向〉
獅子文六(岩田豊雄)……………… 佐藤貴之 (182) 岡本かの子………………………… 野田直恵 (186)
宮本百合子…………………………… 池田啓悟 (190) 中野重治…………………………… 廣瀬陽一 (194)
留学と文学…………………………… 謝 惠貞 (198)
〈研究展望〉
『上海文学 復刻版』と戦時中国の日本語文学…………………木田 隆文 (202)
好きなところで、くつろいで研究してください
─国文学研究資料館の文学手稿デジタル化事業について…………………多田 蔵人 (205)
『坂口安吾大事典』以後の安吾研究………………山路 敦史 (208)
映画と文学の横断─アダプテーションとしての『劇場版ごん』………………友田 義行(211)
近現代文学研究の将来に向けて─「宮沢賢治で卒論・修論書いてみる?」の試み………………信時 哲郎(215)
〈書評〉
胡逸蝶著『芥川文学における帝国主義批判の再検討 その思想の展開と特徴をめぐって』………………小谷 瑛輔(219)
佐藤未央子著『谷崎潤一郎と映画の存在論』五味渕典嗣………………(223)
大原祐治著『戯作者の命脈 坂口安吾の文学精神』………………原 卓史(226)
和田敦彦編『職業作家の生活と出版環境 日記資料から研究方法を拓く』………………高橋 孝次(230)
柳井宏夫著『性格破産者の系譜 広津和郎論』………………中山 弘明(234)
藤田佑著『小説の戦後 三島由紀夫論』………………久保田裕子(237)
外村彰著『犀星文学 女ひとの形象』………………須田 久美(240)
渡邊英理著『中上健次論』………………早川 芳枝(244)
鈴木貴宇著『〈サラリーマン〉の文化史 あるいは「家族」と「安定」の近現代史』 ………………松下 浩幸(247)
高橋幸平・久保昭博・日高佳紀編『小説のフィクショナリティ 理論で読み直す日本の文学』………………山本 亮介(251)
岡村民夫・赤坂憲雄編『イーハトーブ風景学 宮沢賢治の〈場所〉』………………中村 晋吾(254)
深澤晴美著『川端康成 新資料による探究』………………堀内 京(258)
岩川ありさ著『物語とトラウマ クィア・フェミニズム批評の可能性』………………藤木 直実(261)
飯田祐子・中谷いずみ・笹尾佳代編著 『プロレタリア文学とジェンダー 階級・ナラティブ・インターセクショナリティ』………………榊原 理智(264)
石川巧著『読む戯曲の読み方 久保田万太郎の台詞・ト書き・間』………………赤井 紀美(267)
武内佳代著『クィアする現代日本文学 ケア・動物・語り』………………金井 景子(270)
栗山雄佑著『〈怒り〉の文学化 近現代日本文学から〈沖縄〉を考える』………………尾西 康充(274)
〈新刊紹介〉………………(277)
西田谷洋著『文学教育の思想』
新・フェミニズム批評の会編『〈パンデミック〉とフェミニズム 新・フェミニズム批評の会 創立30周年記念論集』
仁平政人・原 善編著『〈転生〉する川端康成Ⅰ 引用・オマージュの諸相』
有元伸子・府中市上下歴史文化資料館 編『岡田(永代)美知代著作集』
田村景子著『希望の怪物 現代サブカルと「生きづらさ」のイメージ』
千葉一幹著『失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛』
青木(秋枝)美保・前田貞昭編著『井伏鱒二未公開書簡集 ある級友への手紙』
受贈図書
会務委員会だより………………(282)
『昭和文学研究』バックナンバー電子公開のご報告………………(290)
日本学術会議の問題をめぐる昭和文学会の対応について………………(292)
編集後記 ………………(293)
目次
昭和文学研究第87集目次
〈特集〉身体を再考する─規範化し、攪乱する文学
左川ちか研究─撹乱される詩的生態系 ………………川崎 賢子 ( 2 )
〈孕む身体〉の闘争─松田解子『女性線』と無産者産児制限同盟………………中谷いずみ (17)
物質が語る死体をめぐる構造
─バタイユのアンフォルムで読む安部公房と久生十蘭………………李 先胤 (33)
家畜の生と人間の身体
─土路草一「潰滅の前夜」「魔教圏No.8」論 ……………… 河原 梓水 (44)
三島由紀夫「三熊野詣」論
─〈独身〉者・折口信夫像を書き換える力………………有元 伸子 (59)
戦後文学における〈老いる身体〉との対峙と逃避
─有吉佐和子『恍惚の人』と大西巨人『迷宮』から………………橋本あゆみ (74)
観客の身体の拘束・挑発─寺山修司「観客席」論………………久保 陽子 (89)
「別空間」への想像力─崎山多美「アコウクロウ幻視行」論……………… 佐久本佳奈 (104)
否定性の共同体のために
─ 『薬を食う女たち』、「ドラッグ・フェミニズム」、そして、五所純子の書く行為について……水川 敬章 (120)
〈自由論文〉
林芙美子「兵隊の詩」をめぐって─帯紙・パラテクスト・メディア………………野田 敦子 (135)
石川淳『白描』論─日中戦争下の民芸運動・青年・芸術をめぐって………………別當 奏 (151)
太宰治「ヴィヨンの妻」論─「仮名手本忠臣蔵」への接近と離脱………………齋藤 樹里 (167)
〈研究動向〉
獅子文六(岩田豊雄)……………… 佐藤貴之 (182) 岡本かの子………………………… 野田直恵 (186)
宮本百合子…………………………… 池田啓悟 (190) 中野重治…………………………… 廣瀬陽一 (194)
留学と文学…………………………… 謝 惠貞 (198)
〈研究展望〉
『上海文学 復刻版』と戦時中国の日本語文学…………………木田 隆文 (202)
好きなところで、くつろいで研究してください
─国文学研究資料館の文学手稿デジタル化事業について…………………多田 蔵人 (205)
『坂口安吾大事典』以後の安吾研究………………山路 敦史 (208)
映画と文学の横断─アダプテーションとしての『劇場版ごん』………………友田 義行(211)
近現代文学研究の将来に向けて─「宮沢賢治で卒論・修論書いてみる?」の試み………………信時 哲郎(215)
〈書評〉
胡逸蝶著『芥川文学における帝国主義批判の再検討 その思想の展開と特徴をめぐって』………………小谷 瑛輔(219)
佐藤未央子著『谷崎潤一郎と映画の存在論』五味渕典嗣………………(223)
大原祐治著『戯作者の命脈 坂口安吾の文学精神』………………原 卓史(226)
和田敦彦編『職業作家の生活と出版環境 日記資料から研究方法を拓く』………………高橋 孝次(230)
柳井宏夫著『性格破産者の系譜 広津和郎論』………………中山 弘明(234)
藤田佑著『小説の戦後 三島由紀夫論』………………久保田裕子(237)
外村彰著『犀星文学 女ひとの形象』………………須田 久美(240)
渡邊英理著『中上健次論』………………早川 芳枝(244)
鈴木貴宇著『〈サラリーマン〉の文化史 あるいは「家族」と「安定」の近現代史』 ………………松下 浩幸(247)
高橋幸平・久保昭博・日高佳紀編『小説のフィクショナリティ 理論で読み直す日本の文学』………………山本 亮介(251)
岡村民夫・赤坂憲雄編『イーハトーブ風景学 宮沢賢治の〈場所〉』………………中村 晋吾(254)
深澤晴美著『川端康成 新資料による探究』………………堀内 京(258)
岩川ありさ著『物語とトラウマ クィア・フェミニズム批評の可能性』………………藤木 直実(261)
飯田祐子・中谷いずみ・笹尾佳代編著 『プロレタリア文学とジェンダー 階級・ナラティブ・インターセクショナリティ』………………榊原 理智(264)
石川巧著『読む戯曲の読み方 久保田万太郎の台詞・ト書き・間』………………赤井 紀美(267)
武内佳代著『クィアする現代日本文学 ケア・動物・語り』………………金井 景子(270)
栗山雄佑著『〈怒り〉の文学化 近現代日本文学から〈沖縄〉を考える』………………尾西 康充(274)
〈新刊紹介〉………………(277)
西田谷洋著『文学教育の思想』
新・フェミニズム批評の会編『〈パンデミック〉とフェミニズム 新・フェミニズム批評の会 創立30周年記念論集』
仁平政人・原 善編著『〈転生〉する川端康成Ⅰ 引用・オマージュの諸相』
有元伸子・府中市上下歴史文化資料館 編『岡田(永代)美知代著作集』
田村景子著『希望の怪物 現代サブカルと「生きづらさ」のイメージ』
千葉一幹著『失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛』
青木(秋枝)美保・前田貞昭編著『井伏鱒二未公開書簡集 ある級友への手紙』
受贈図書
会務委員会だより………………(282)
『昭和文学研究』バックナンバー電子公開のご報告………………(290)
日本学術会議の問題をめぐる昭和文学会の対応について………………(292)
編集後記 ………………(293)