目次
【特集 ツーリズムと文学】
「ツーリズム」のゆくえ─歌枕的文化と〈案内記〉─●小関和弘
トラベル・ライティングという機構─文学とツーリズム─●中川成美
「文学散歩」論─文学研究者による観光・ツーリズムのために─●土屋忍
隆起する「欧州紀行」─横光利一のパリ体験─●中井祐希
〈案内記〉から消えゆくもの─昭和二〇年代の浅草と復興─●能地克宜
戦争の中の観光─松本清張『象の白い脚』─●久保田裕子
沖縄・海洋博の爪痕─大城立裕『華々しき宴のあとに』をめぐって─●村上陽子
【論文】
「ある唯物論者」の科学観─横光利一『上海』と二〇世紀物理学─●加藤夢三
一九四七年・大西巨人のスタートライン─ヒューマニズムへと展開する我流虚無主義の精神─●杉山雄大
【資料紹介】
水上勉宛田中英光書簡18通─水上勉資料の中から─●大木志門・掛野剛史・高橋孝次
【研究動向】
世界文学●塩野加織
文学賞●和泉司
【研究展望】
テロルの未決算─大江健三郞「政治少年死す」ほか─●坪井秀人
「漱石全集」の終わりと文学の未来●松下浩幸
震災・ゴジラ・原発●松村良
【書評】
廣瀬陽一著『金達寿とその時代 文学・古代史・国家』●南富鎭
滝口明祥著『太宰治ブームの系譜』●石川巧
李先胤著『21世紀に安部公房を読む 水の暴力性と流動する世界』●波潟剛
杉岡歩美著『中島敦と〈南洋〉─同時代〈南洋〉表象とテクスト生成過程から─』●西原大輔
【新刊紹介】
金井景子・楜沢健・能地克宜・津久井隆・上田学・広岡祐著『浅草文芸ハンドブック』
片山宏行・山口政幸監修、若松伸哉・掛野剛史編集『菊池寛現代通俗小説事典』
千葉俊二・銭暁波編『谷崎潤一郎 中国体験と物語の力』
日本社会文学会編『社会文学会の三〇年─バブル経済 冷戦崩壊 3 ・11』
小谷野敦・深澤晴美編『川端康成詳細年譜』
千田洋幸・宇佐美毅編『村上春樹と二十一世紀』
竹内瑞穂+「メタモ研究会」編『〈変態〉二十面相─もうひとつの近代日本精神史』
一柳廣孝監修、今井秀和・大道晴香編著『怪異を歩く』
高綱博文・石川照子・竹松良明・大橋毅彦編『戦時上海のメディア 文化的ポリティクスの視座から』
野村幸一郎著『京アニを読む』
綾目広治著『柔軟と屹立 日本近代文学と弱者・母性・労働』
宇野田尚哉・川口隆行・坂口博・鳥羽耕史・中谷いずみ・道場親信編『「サークルの時代」を読む 戦後文化運動研究への招待』
五味渕典嗣・日高佳紀編『谷崎潤一郎読本』
坂井セシル/紅野謙介/十重田裕一/マイケル・ボーダッシュ/和田博文編『川端康成スタディーズ─21世紀に読み継ぐために』