目次
●投稿論文
「ナンセンス」を巡る〈戦略〉
ー井伏鱒二「仕事部屋」の秘匿と「山椒魚」の位置ー 平浩一
「病友」なる支配ー小川正子『小島の春』試論ー 荒井裕樹
存在の透明度ー中島敦「弟子」考ー 奴田原諭
戦場の性と記憶をめぐるポリティクス
ー田村泰次郎「春婦伝」が伝えるものー 天野知幸
「女作者」から『私の東京地図』への転回
ー戦後出発期の佐多稲子にみる〈戦争と女性作家〉ー 谷口絹枝
小林秀雄『近代絵画』論ールノアールの成立をめぐってー 鈴木美穂
編集される記憶と「家族の物語」
ー小川洋子「博士の愛した数式」におけるサイボーグ的表象ー 山田夏樹
●研究動向
稲垣足穂 高橋孝次
会津八一 中西亮太
金子光晴 中村誠
目取真俊 野坂昭雄
●研究展望
プランゲ文庫をめぐる文学研究の課題と可能性 時野谷ゆり
前衛詩・モダニズム詩 澤正宏
或る〈作家名〉のもとに集うこと
ー谷崎潤一郎研究パリ国際シンポジウムに参加してー 日高佳紀
出版メディアと文学・作家・読者ー改造社に関する研究会に参加してー 庄司達也
●書評
花田俊典著『沖縄はゴジラかー〈反〉・オリエンタリズム/南島/ヤポネシアー』 杉浦晋
大原祐治著『文学的記憶・一九四〇年前後ー昭和期文学と戦争の記憶ー』 木田隆文
井上隆史著『三島由紀夫 虚無の光と闇』 有元伸子
坂本正博著『帰郷の瞬間 金井直『昆虫詩集』まで』 竹内清己
下岡友加著『志賀直哉の方法』 永井善久
浦田義和著『占領と文学』 奥出健
押山美知子著『少女マンガ ジェンダー表象論
ー〈男装の少女〉の造形とアイデンティティ』 信時哲郎
●新刊紹介
黒古一夫著『魂の救済を求めてー文学と宗教との共振ー』
渡邊澄子著『野上彌生子ー人と文学ー』
南雄太著『村上龍作家作品研究ー村上龍の世界地図ー』
濱川勝彦・半田美永・秦昌弘・尾西康充編著『丹羽文雄と田村泰次郎』
和田博文・真銅正宏・西村将洋・宮内淳子・和田桂子著
『言語都市・ベルリン 1861-1945』
岩淵宏子・長谷川啓編『ジェンダーで読む 愛・性・家族』
一柳廣孝編著『オカルトの帝国ー一九七〇年代の日本を読むー』
中山昭彦・吉田司雄編『機械=身体のポリティーク』
芥川龍之介研究年誌の会編『芥川龍之介研究年誌 1』
佛教大学文学部編『見えない世界の覗き方ー文化としての怪異ー』
会務委員会だより
編集後記