目次
序 回帰する記憶のネットワークに向けて(臼井隆一郎)
I 言語支配と記憶操作
1 記憶の回帰と証言の時代
——フランスの〈戦争の記憶〉についてのノート(高橋哲哉)
2 蝦夷を殺す道(内藤千枝子)
3 不在の文学」としてのブレイス語文学
——マイナーな言語はいかにして文学を形成してきたか(原 聖)
4 沖縄社会での沈黙と声
——言葉,「活保存」,琉球系日本語(知花昌一・高良勉・藤井貞和)
5 イングランド宗教改革期における過去の再構築
——ジョン・リーランドとジョン・ベイルのテクストをめぐって(小林宜子)
II 記憶のテクネー
6 パラレリズム——記憶と逆理の言語態(鍛冶哲郎)
7 富士谷御杖の言語論——国学における声と文字(佐藤美雪)
8 歴史は歌う——中国革命における歌曲の役割(榎本泰子)
9 言語論と文学論の架橋——ソシュール,マラルメから発して(湯浅博雄)
10 資本主義の冥界——『資本論』の言語態(臼井隆一郎)
III 記憶の編み物
11 言葉なき異郷で記憶の女神が巻き毛をほどくのは
——ヘルダーリンのムネーモシュネー(青木誠之)
12 記憶のディスクール(有田英也)
13 媒質と記憶——W.ベンヤミンの文学理論について(工藤達也)
14 国民文化と人類記憶の間——ヘルダーの場合(アイレグ・アスマン)