目次
序 論 身体性の歴史学に向けて
第1章 アルザス南部の事例——紛争の経緯と謎,背景にある地域的特質
第1節 史料との出会いとその概要
第2節 事件の経緯と展開——モーシュ他三集落の文書を中心に
第3節 背景にある地域的特質
第2章 地方長官によるストラスブールの助産術講習会の開設
第1節 ストラスブールの助産術講習会
第2節 地方長官ガレジエールとロレーヌの現状
第3節 サン・ディエの助産術講習会の開設に向けて
第3章 隣接事例との比較1——ベルフォール補佐管区の場合
第1節 受講生選択の経緯
第2節 帰村した助産婦への反発/嫌悪
第3節 鎮まらぬ紛争——モーシュ他三集落の事例の特異性
第4章 隣接事例との比較2——ロレーヌ南部ドン・ジェルマンの場合
第1節 一七〇八年の判決にみる紛争のパターン
第2節 誓約した産婆の専任
第3節 未洗礼死産児の洗礼と埋葬
第5章 渓谷の変容——境界のゆらぎ
第1節 教区の内と外の境界
第2節 ジェンダー役割,労働空間,宗派の境界
第3節 中間役人のゆらぎ
第6章 助産技法の変化と助産婦の制度化——場・仕方・人間の関係の再編
第1節 アンドレ・ルヴレの著作と難産への対処法
第2節 助産婦と外科医の関係性の変化
第3節 産褥熱による死と内科医社団の認識
結 論 「選ぶ自由」の承認と慣習の形成
Parish Women and Their Right to Choose a Midwife in Early Modern France
Mayuho HASEGAWA