目次
はじめに――一枚の絵
Ⅰ ある出会い
痛みを知る人たちこそ
愛するよりも大切にすることを
よい子症候群のわたし
釜ケ崎でのある出会い
力は弱さの中にあってはたらく
福音は宗教を超えて
すべての谷は身を起こせ
痛みを共感,共有する
相手の立場に立てると思うな
聖書の中の「小さくされた者」
塵から,低みから
一杯の水
Ⅱ 宗教を超えて福音を――聖書講義
一 貧しく小さくされた者の選び
福音との出会い
宗教生活
キリストの体――パウロの視点
一致の秘訣
洗礼
申命記に見るイスラエル
原始教会の姿
「心の貧しい人」とはだれか
地の塩・世の光
寄留者アブラハム
十二弟子の派遣
低みに立つ
二 イエスとはだれか
「わたしはある」
樫の木
主のしもべの歌
イエス像
ことば(ダバール)
「へりくだり」の差別性
誕生の秘密
大工の仕事
酒飲み
神は低みから
聖霊降臨
東方の三人の博士
悪霊のかしら
無学のイエス
わたしの身内
復活後のイエス
底辺の底辺に立つ者
イエスについてのたとえ話
福音のはたらき
救いとは何か
不正な管理人のたとえ
Ⅲ いま,信頼してあゆみ始めるために
いま最悪の国際情勢
危機的な国内情勢と社会問題
「良識的」といわれる人たちの,社会問題に対する誤ったスタンス
「良識的判断」の三つの誤り
一 真の平和,ほんとうの和解を求めて
波風を立てることをきらう「平和主義者」たちの勘違い
対立,敵対を恐れずに,立場を鮮明にする
「対立」の三つのパターンを見きわめる
対立を社会構造的な視野でとらえる
敵対する人たちをも「大切にする」
富と権力の座から降りる手伝い――その一
富と権力の座,抑圧の仕組みそのものをなくすはたらき――その二
二 社会活動の霊性(スピリチユアリテイ)
貧しく小さくされている人たちの願いの実現に連帯する
真の連帯への四つのステップ
第一のステップ――痛みの共感から救援活動へ
「はらわたを突き動かされて」
痛みの共感を深めるために
行動の第一歩としての救援活動と生活の見直し
第二のステップ――救援活動の行きづまりから構造悪の認識へ
「ほどこし」「わかちあい」の救援活動の限界
貧しく小さくされている人たち(貧困者)がいるのは「なぜか」を考える
湧き上がる「怒り」と霊性の危機感
聖書から「怒り」の大切さを学ぶ
二通りの「怒り」を識別する
痛みの共感による「怒り」は,そらしてはならない
怒りの矛先をどこに向けるか
第三のステップ――社会的・政治的行動へ
問題の原因に迫る活動
貧しく小さくされた人たちのもつ知恵と力に気づく
貧しく小さくされている人たちから「学ぶ」必要を知る
聖書に記された人類救済の歴史に見る「神の選び」
第四のステップ――単純な「弱者賛美」から真の連帯へ
貧しく小さくされた人たちを「美化」しない
抑圧された側に立つ人の,個人の資質にではなく,その感性に学ぶ
連帯して闘う
福音に信頼してあゆみを起こす
人権と共に人間の尊厳を大切に――むすびに代えて