目次
第1部 特権的シニフィアンとしての「小説」と「自己」(「小説」の位置-パラダイム転換と新しい文学言説
「自己」・キリスト教・言語-言文一致と「自己」への関心
「私小説」論議-真正性の問題)
第2部 「私小説」を読み直す(恋愛・性・自然-田山花袋の『蒲団』と自然主義
生を形づくる、過去を形づくる-志賀直哉の追憶の物語)
第3部 「自己」の痕跡(越境の軌跡-永井荷風の『〓東綺譚』における「真実」と「虚構」
近代性のアレゴリー-谷崎潤一郎の『痴人の愛』における告白とパロディー
語りの主体と「伝統」の創出-谷崎の小説と日本語論)