目次
序 章
第一章 ロシアの民族問題および連邦体制をめぐる論争
第一節 前 提――ロシア共和国/ロシア連邦の民族問題と国家構造
1 住民の民族構成
2 独自の「連邦制」
第二節 ペレストロイカ後期におけるロシア共和国の内部問題
1 問題の浮上
2 ロシア主権宣言と内部の自治地域問題
ロシアの主権宣言採択/ロシア内自治地域の主権宣言
3 ロシアの新憲法および連邦条約問題
第一段階――1990年代後半から91年初頭にかけて
第二段階――1991年春―夏/八月政変からソ連解体へ
第三節 ソ連解体直後のロシアにおける内部共和国問題
1 ソ連解体からロシア連邦条約調印へ
ソ連解体直後の状況
ロシア連邦条約問題への取組みの再開
連邦条約調印――1992年春
2 ロシア憲法制定へ
連邦条約調印後の憲法論争
新憲法制定作業と政治闘争
一応の決着――1993年秋の権力闘争とロシア憲法採択
結び 小括と展望
第二章 ヴォルガ=ウラル地域の場合――タタルスタンを中心として
はじめに
第一節 背 景
1 歴史概観
2 人口と言語
第二節 ペレストロイカとタタール自治共和国
1 民族運動の登場から主権宣言へ
2 ソ連・ロシア共和国・タタルスタンの三者関係
3 八月政変からソ連解体へ
第三節 ソ連解体後の最初の局面
1 最初期の抵抗
ソ連解体決定の衝撃
1992年3月レファレンダム
2 連邦体制への包摂へ
不安定な和解
タタルスタン憲法の採択
新憲法から権限区分条約へ
第三章 北カフカースの場合――チェチェンを中心として
第一節 北カフカース概観
1 歴史的背景
ロシア革命まで
ソヴェト政権と北カフカース
2 ペレストロイカからソ連解体へ
北カフカース諸共和国の主権宣言と民族運動
コサックの再生
第二節 ソヴェト時代末期のチェチェン=イングーシ
1 ソヴェト政権下のチェチェンとイングーシ
2 ペレストロイカの波及と民族運動の台頭
ペレストロイカと主権宣言論争
ペレストロイカ下のイングーシ情勢
第三節 チェチェン革命とロシア
1 チェチェン革命の展開
八月政変からチェチェン革命へ
チェチェン革命期のイングーシ
2 冷たい緊張から全面介入へ
チェチェン内部の情勢
ロシア対チェチェン――交渉の試みとその行き詰まり
軍事介入へ
結びに代えて
あとがき
事項・人名索引