目次
第一章 落語における笑いの生成
第二章 人情噺はいかにして成立したか
「芝浜」――金を拾うはなしを正直説話より見る
「文七元結」――身投げを止めるはなし
「帯久」――名裁きばなし
猫塚・皿屋敷――伝説化された人情噺
第三章 噺さまざま,起源さまざま
「大山詣り」――狂言からの着想
「黄金餅」――奇想と滑稽の極み
「悋気の火の玉」「三年目」――執心ばなし
「風呂敷」「つづら」「短命」他――艶笑噺
「風呂敷」再考――東西の説話がいかにして交流するのか
「中村仲蔵」――出世噺の成立
第四章 円朝の種あかし
『塩原多助一代記』――原話のからくり
『蝦夷錦古郷家土産』と『欧州奇談夢の暁』――翻案物異説
あとがき
初出一覧