内田裕介

内田裕介

ビール好きのおやじです

さんの書評2018/01/21

中身はほとんど酵素栄養療法の話

テロメアについて少し興味があって手に取ったが、中身はほとんどハウエル由来の酵素栄養療法の話。
酵素栄養療法自体に反対するつもりはないが、テロメアを修復するのがテロメラーゼという「酵素」である、というその一点だけで酵素栄養療法とテロメアをむすびつけているだけで、酵素栄養療法がテロメラーゼの量を増やす、という証拠はとくに提示されていない。
そもそも「人体が一生のうちに作りだす酵素の量には上限があって使い切ったらそれでおしまい」というハウエルの説もまだ証明はされていなかったと思うんだが・・・
テロメアに限らず活性酸素がDNAを損傷するというのは周知のことで、たばこもストレスも紫外線も放射線もよくないのはみんな知っている。
だからそのDNA損傷を酵素栄養療法が救えるのか、という点がいちばんのポイントなのだが、そこの説明がちゃんとしていないのにストレスを感じる。
また、いっときNHKが取り上げて大流行したガレンテの長寿遺伝子Sir2は実験が間違っていたことがすでに公表されているが、それをそのまま引用しているとか、へんなところもいくつかある。
というようなことを考えていたらストレスが溜まってテロメアが短くなるといけないのでこのへんでやめるが、酵素栄養療法がテロメラーゼを増やしテロメアを伸ばす、という実験結果がでたらぜひまた読んでみたい。

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さんの書評2018/01/19

精油と陰陽五行説の根拠は不明だが、方法は具体的なのでセルフケアには役立つ

中医アロマの根拠が知りたくて、いろいろ手に取った中の一冊。
中医にはもともと漢方薬がセットされて何千年この方使われてきているので、あえてアロマと結びなおす必要はないと思いますが、そこはまあ精油選択の新しいアイディア、新しい物語としては悪くないのかもしれません。
しかし根拠がよくわからない。
イランイランが陰陽では「陰」に、五行では「火」に、五臓では「心」にマッピングされていますが、いつだれが決めたのか、まったく不明です。
著者が長年の研究と経験に基づいて決めた、というならそれでもいいのですが・・・。
陰陽ももちろんですが、五行、五臓へのマッピングが精油選択の根拠になるはずなので、ここが信頼できないと何にもなりません。
五臓については、ガブリエル・モージェイの「スピリットとアロマテラピー」と一致していますが、肝心のモージェイがマッピングの根拠を示していないので、結局はモージェイ流ということになるのでしょうか?
とまあ、精油と陰陽五行説の関連は不明でしたが、本書自体は中医理論の解説はわかりやすく、精油の選択、トリートメントの方法など具体的な方法が書かれているので、セルフケアには参考になると思います。
「信じるも信じないもあなた次第」、ではありますが。

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さんの書評2018/01/19

中医と占星術からのアロマテラピーへのアプローチですが、うーん、中途半端かな・・・

精油にも陰陽があるとかで、根拠が知りたくていろいろ手に取った中の一冊です。
前半三分の一くらいが中医とアロマ、占星術とアロマの関係についての解説、残り三分の二が精油のプロフィールで、ここに陰陽、五臓、四気や支配星、星座、チャクラなどの中医と占星術の項目が掲載されているのが本書のいちばんの特徴です。
残念ながら、陰陽については半分以上が空欄。
ガブリエル・モージェイの「スピリットとアロマテラピー」ともほとんど一致せず、どこから引いた情報なのかはわかりませんでした。
もともと五行説は紀元前200年ごろに中国の陰陽家、騶衍が創始したものなので、陰陽の区別がないのに五行や五臓に精油がマッピングされるのも妙な気がしますが・・・。
中医なら薬草としては漢方が用意されているので、あえて西洋のアロマとくっつける必要もないと思いますが、まあ、そこはアイディアというかあたらしい「物語」の創造なので、別にそこは構いません。
しかし、新しい物語の創造なら、そこには創造者がいるはず。
すくなくとも、占星術のカルペパーのように400年以上も前から伝えられてきた、ということではないので、誰がどういう根拠で各精油を陰陽や五行にマッピングしたのか、それははっきりさせてほしかった。
中医の説明も、占星術の説明も分量が少なく、全体としてあんまり参考にはなりませんでした。
あ、そうそう。
p106に「ジャスミン」は茉莉花だと書いてありますが、茉莉花はJasminum sambacで、本書に記載されているJasminum grandiflorumとは別種の植物です。こういうところがいい加減なのもなんだかな~という感じでした。

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さんの書評2018/01/15

翻訳のみで解説はなし。素人には歯が立ちません。研究者むき。

英訳から翻訳したもののようで、サンスクリット、英訳、和訳の3つが並べて掲載されています。
そのためもあった分量がすごくて670ページもある。
しかも、翻訳のみで解説がまったくないので、これだけ読んでもアーユルヴェーダの基本的な知識がないとさっぱりわかりません。
ただ、ちまたにゴマンとあるアーユルヴェーダ書籍よりも原典により近いということで、調べたいことがあるときにはいいと思います。
今回は、食べ物のドーシャの特性が本によって違うので、原典に当たってみるのが目的だったのですが・・・
うーん、書いてあるにはあるのですが、現代日本で何の食べ物を指しているのかがよくわからない。
かろうじて、豚肉とか牛肉とか、そういうのはわかりましたが・・・
これを食べるとヴァータを鎮めることができる、というには、日本の風土や食べものにあった読み替えが必要なんだろう、ということはなんとなくわかりました。
どんどんいろんな解釈がでてくる、というのは、古典にはつきものですが。
なお、チャラカ・サンヒターはアーユルヴェーダ最古の古典のひとつですが、成立年代や原本についての文献学的な記述は一切ありませんでした。
本によっては、スシュルタ・サンヒターの方が古い、というものもあって、まあ、これもよくわからない、ということなんでしょう。
とりあえず、原典に触れたので満足です。

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さんの書評2018/01/13

アルガンなど最近、注目されているオイルも含まれていておおいに参考になりました

キャリアオイルについて資料を収集していて手に取りました。
精油のプロフィール集はたくさんあるのですが、まとまったキャリアオイルのプロフィール集はほんとに少ないので、たいへん貴重です。
アルガンや米ぬか、コメ胚芽など最近、注目されているオイルも含まれていて、おおいに参考になりました。
ぼくの知っている限りではもっとも多数のオイル(植物油49種+鉱物油3腫+動物油1種)が掲載されていましたので、参考までに列挙しておきます。
1)アーモンドナッツ油
2) アプリコットカーネル油
3) アボカド油
4) アマニ油
5) アルガン油
6) エゴマ油
ア)オトギリソウ・油溶性
8) オリーフ油
9) オレンジラフィー油
10) カカオ脂(バター)
11) カロット・油溶性
12) カレンドラ・油溶性
13) カ口フィラム(タマヌ)油
14) ククイナッツ油
15) ゴマ油
16) コムギ胚芽油
17) コメヌカ油
18) コメ胚芽油
19) ザクロシード油
20) サザンカ油
21) サフラワー油(ベニバナ)
22) シア脂(バター)
23) 植物性スクアラン
24) スクアラン
25) 大豆油
26) チャ実油
27) 月見草油
28) ツバキ油
29) トウモロコシ油
30) ナタネ油(キャノーラ)
31) パーシック油
32) パーム油
33) パーム核油
34) ハトムギ油
35) ピッポファエ油
36) ヒマシ油
37) ヒマワリ油(サンフラワー)
38) ブドウ種子油
39) へーゼルナッツ油
40) へンプシード油
41)ホホバ油
42) マカダミアナッツ油
43) メドウフォームj由
44) 綿実油
45) モリンガ油
46) ヤシ油
47) ラッカセイ油
48) ローズヒップ油
49) 中鎖脂肪酸
50)ワセリン
51)流動パラフィン
52)パラフィン
53)馬油
以上。

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さんの書評2018/01/12

内容はけっこうハード。プロ、セミプロむけの記述です

ブレンドファクターを定義したのはティスランドだ、といくつかのサイトに書いてあったが、数値が全く異なるので元ネタを確認したくて手に取りました。
前半は自然療法としてのアロマテラピーの歴史的な価値、中盤はアロマを使った感染症や怪我の治療についての知見、後半は治療で用いる8つの精油のプロフィールという仕立てになっていて、内容はわりとハード。
趣味的な感じではなく、プロ、セミプロむけの記述になっていて、それなりに勉強している人が読むと大変参考になります。
アロマテラピーに限らず自然療法にはオカルト的要素が入り込みやすいので、そこは妄信しないように気を付けないといけません。
が、200年足らずの近代医学の歴史では解明できない人体の不思議はたくさんあって、そうした未解明の領域への知見が数千年の歴史を持つ自然療法には含まれているかもしれない。ストレス学説なんかもそのいい例です。
本書のいいところは、そのあたり(科学的証拠と伝統的経験的知見)のバランスをうまく取ろうとしているところなんだと思います。
で、期待していたブレンドファクターについては、残念ながらブの字もありませんでした。
ティスランドの邦訳本は4冊しか探せません。このなかにはブレンドファクターという用語はありませんでした。
ティスランドのスクールに通うと教えてくれるんでしょうか???
ともあれ、1988年の古い本ですが、読み物としてはそれなりに面白く、役にもたったので、本書の評価としては★5にしておきます。
参考までに、取り上げられている精油と疾病について列挙しておきます。
◆疾病:湿疹、乾癬、赤瘡、いぼ、セリュライト、骨折、捻挫、関節炎、脊椎炎、副鼻腔炎、慢性気管支炎、心機能不全、静脈瘤と潰瘍、生理痛、膣分泌物、カンジダ膣炎、更年期障害
◆精油:イランイラン、クラリセージ、サンダルウッド、ティートリー、バラ、ペパーミント、ラベンダー、ローズマリー
以上

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さんの書評2018/01/09

「女性に限って」座り過ぎは寿命を縮める、とすべきかも?

座位時間と総死亡リスクの間にはなにがしかの関連がありそうだ、という疫学的研究が多数紹介されています。
が、なぜ座り過ぎると寿命が縮むのか、そのメカニズムについては不明。
疫学の弱点はどこまでいっても観察しかできないことで、条件を厳密にコントロールできないからほんとうのところ、なにが起きたのかはよくわからない。
アンケートといっても、昨夜何を食べたのかも忘れるような人はたくさんいるわけで、100万人を20年間調べました、といったところでそもそもデータの信頼性が高くはない。
座位行動と寿命にはっきりした医学・生理学的因果関係があるなら、100万人もしらべる必要はありません。
10人調べて結果がでないなら、それは仮説が間違っているということです。
65ページにイギリスで1万人を対象に13年間調査した結果、というのが紹介されていて、これが如実に語っていますが、女性は確かに立位の総死亡リスクが32%低い。
しかし、男性はほとんどかわりません。立っても座っても死亡リスクは同じです。
なので、この調査結果を信じるなら、「女性に限って」座り過ぎは寿命を縮める、とすべきです。
しかも、心血管疾患で死亡した死亡した女性は、立位の方が1.5倍も高い。
なので、もっと正確にいうなら、「心臓や血管が丈夫な女性に限って」座り過ぎは寿命を縮める、となって、どんどん変なことになってしまいます。
結局、なにも説明したことになっていない。事実かどうかもわからない。
とはいえ、ちょこまか動いていたほうが少なくとも筋や腱は固まりにくいので、30分おきに1,2分身体を動かすのは悪いことではありません。
動物としては筋肉が柔らかい方が生存には有利だ、ということも自明ですから、健康法としては「ちょこまか動く」は成り立つんだと思います。
しかし、いまの段階でいえるのはその程度。寿命云々はやっぱり言い過ぎかな、と思います。
全体として健康バズワードっぽい印象は拭えませんでしたが、それなりに勉強にはなりました。

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さんの書評2018/01/06

温泉には抗酸化作用がある。らしい。

はじめの70ページほどが、温泉にはいると体内の活性酸素が除去されるといういくつかの実験結果の説明で、残りの4分の3は日本全国の温泉ガイド、という内容。
温泉の有効成分が皮膚を透過して体内に入る、というのがほんとうかどうか知りたかったのだが、硫黄泉に入ると血液からイオウが検出されるとか、炭酸泉に入ると血液の二酸化炭素分圧があがるとか、そういった生化学的な検証ではない。
しかし、唾液の酸化還元電位でストレスや疲労状態が測定できるとか、血漿に酸化鉄を加えて還元される度合いで血液に含まれる抗酸化物質の量を推定するテスト(BAP=Biological Antioxidant Potential)などは知らなかったので、たいへん参考になった。
要するに、温泉には抗酸化作用がある、ということが著者の主張である。
ルルドの泉やトラコテの泉など難病を治す「奇跡の水」も「水素」による抗酸化作用であるという研究もあるので、機序は不明にせよ、実験結果は実験結果として、そういうこともあるのか、と受け止めることはできた。
それにしても、自分で確かめてみたい。
唾液の酸化還元電位測定器は20万円もするが、買おうかどうしようか、悩ましいところではある。

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さんの書評2018/01/05

科学史としても面白いし、ストレス反応の機序の理解にも非常に役立つ

ハンス・セリエに興味があって手に取った。
前半はストレス学説が生まれる経緯となった1900年代前半の医学・生理学研究の科学史、後半はセリエ、ギルマンらの内分泌系の生理学者が解明にいたらなかった自律神経系が引き起こすストレス反応の機序についての解説である。
前半は、コッホの細菌研究に始まる近代医学の隆盛と限界、セリエのストレス学説の誕生までがシームレスにつながっていて、たいへん読みごたえがある。
後半についても興味深い話題がつづく。
たとえば、ストレスを受けると副腎皮質からコルチコイドが分泌され免疫系が強力に抑制される(=ステロイドが炎症によく効く)というのは知っていたが、なぜそういう機構が備わっているのか理由がよくわからなかった。
が、これはすでにセリエが実験で確かめていて、副腎を除去したマウスにストレスを与えると免疫系が過剰に反応して(=アナフィラキシー)死んでしまうそうだ。
内分泌系のストレス反応は野生動物には必須だが、人間には自律神経系のストレス反応の方がより重要な意味をもつ、ということらしい。
断片的にしか知らなかったことが、どんどんつながってきて、非常に勉強になった。
10年前、2008年の刊なので知見は進んでいるだろう。杉氏の著作にさらに当たってみたい。

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さんの書評2018/01/04

やや古い本だが、キャリアオイルのプロフィールが整理されていて実用性が高い

精油の事典はやまのようにあるが、キャリアオイルの本はほんとうに少なくてアマゾンでも数冊しかヒットしない。
本書はそんな希少なキャリアオイル専門の事典である。
出版は初版が1990年とずいぶんと古いが、44種類の植物油それぞれについて、植物、抽出法、成分、効用、調理法について記されていて、プロフィールの体をなしているので事典としての実用性が高い。
とくに効用については、外用と経口摂取を区別し、根拠となる出典も明記されているのが類書との違いだ。
なにぶん古いので、最近流行のアルガンオイルなどは書かれていないのは仕方ないが、伝統的な定番のオイルははいっているので十分に使えると思う。
参考までに掲載されているオイルを列挙しておく。
・アーモンド(スィート)
・アプリコットカーネル
・アボカド
・イブニングプリムローズ
・ウィートジャーム
・ウォールナッツ
・オリーブ
・力スター
・カメリーナ
・カレンデュラ
・キャロット、ワイルドキャロット
・ククイナッツ
・グレープシード
・コーン
・ココアバター
・ココナッツ
・コットンシード
・サフラワ一
・サンフラワー
・シシンプリアム
・セサミ
・セントジョーンズワ一卜 (別名ハイペリ力ム)
・ソヤ
・タマヌ
・チェリーカーネル
・パームカーネル
・ハイドロコタイル
・パッションフラワー
・パンプキンシード
・ピーチカーネル
・ピーナッツ
・ピスタチオ
・へーゼルナッツ
・へンプシード
・ホホパワックス
・ポラージ
・マカダミア
・メドゥフォーム
・ライスプラン
・ライムブ口ッサム
・リンシード
・レイプシード
・ローズヒップ
以上

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さんのコメント2018/01/19

なんとかの「正体」というとなんだか糾弾口調だが、内容は社会正義を叫ぶようなものではなく、いたってライト。
よさこいソーラン祭りとか、初詣とか、恵方巻とか、身近な事物のルーツを探ってみようという趣向である。
話題の「国技たる相撲」も実は明治くらいからの話で、神代の昔からというわけでもなさそうだ。
伝統には「長年続いてきた」というだけで一定の重みや価値がある。
が、自らの利益や目的遂行のためにありもしない「伝統」を声高に叫ぶ人はいつの世にもいるわけで、そんなフェイクな「伝統」に無批判にのっかって思考停止してしまうのはまずい。
今年は憲法改正論議もありそうだし、大事なことを判断するときは伝統的価値はいったん脇にどけて、ちゃんと今の世に生きる自分の頭で考えないといけないな、と思った次第である。

さんのコメント2018/01/19

数学の記号を事典ふうに項目を立てて並べ、その記号があらわす数学的な意味を解説するという、なかなか面白い趣向。
√(ルート)の項では、昔習った2のルートが無理数になる証明があって懐かしかったです。
最初から読んでいっても読み物として面白いのですが、やっぱり三角関数や虚数になってくるとこの紙幅では一から説明するのはつらいようです。
ある程度理解しているひと向け、ですね。

さんのコメント2018/01/18

前半は脊柱にそった膀胱経のツボの位置、後半は鍼灸の施療における禁忌と、その他の医療行為に関わる吉凶がまとめられている。
本書の面白いのは単なる漢文の和訳ではなく、そこに何が書かれているのかを調べていちいち解説を加えている点だ。
現代の鍼灸でもこれはやってはいけないとか、このツボは現代鍼灸にはない、などなどいろいろなトピックが随所にちりばめられているので、読んでいて面白い。
後半の方には今では迷信のようなこと、たとえば「元旦を挟む6日間に鍼灸とセックスをしてはいけない、すると死ぬ。p161」とかもあって、医療がこういうわけのわからない物語に取り囲まれていた時代にを少し想像できて、勉強になった。
足の裏のツボっていつからあるのかが知りたかったのだが、本巻にはなかったので、巻2Aを当たってみる。

さんのコメント2018/01/15

著者は、40年がかりで医心方全33巻を現代語に訳し、自腹を切ったりしながら執念で現代によみがえらせた古文書のエキスパート。
本書はその各巻の序文を集めた、いわば医心方全巻の解題集です。
医心方そのものは古い上に難しくてそのまま読んでもわからないことが多い。
そのうえ全33巻の分量は膨大で、全容を知るのはたいへん難儀です。
そこで本書のような解題集がありがたい。
全容をお手軽に知ることができるとともに、興味をもった巻を読んでみるためのインデックスとしても使えます。
これはとっても具合がいいです。
鍼灸の孔穴については、鍼灸編以外にもいろいろな巻に分散して書かれているそうで知りませんでした。
以前、鍼灸編を探したときに見当たらなかった孔穴が別の巻にあるようなので、もういちど探してみたいと思います。

さんのコメント2018/01/14

6段階の標準練習をメインにした解説ですが、たとえば通勤電車の中など、日常生活で訓練を続けられるように具体的なアドバイスが加えられているのがいいと思います。
一日の練習時間は一回3~4分を一日2~3回。毎日10分の練習を2~3カ月続ければ、自律訓練法をマスターできるとのこと。
自律訓練法はたとえばあがり症の人が落ち着いて本来のパフォーマンスが発揮できるように心身をリラックスさせる方法ですが、これは交感神経の過緊張を緩めて心身をリラックスさせるストレスコントロールと同じ。マスターすれば日常のストレスを上手に逃がすこともできるようになると思います。
また「特殊練習」という、自分だけの目標を作って自己暗示を掛け、パフォーマンスを上げていく方法も紹介されています。
自律訓練法が目標の貫徹のための自己コントロールにも役立つことは知らなかったので、たいへん参考になりました。
試してみたいと思います。

さんのコメント2018/01/03

ニコラス・カルペパー(1616-1654)は17世紀中期のイギリスの医学・薬草学者、占星術師。
ハーブやアロマの教科書には必ずその名が出てくるが、そのわりに情報がほとんどなく、まさに「伝説」と化していた。
本書で初めてカルペパーの著作に触れることができて感激している。
内容的には薬草の図鑑だが聞き覚えのない植物も多く、また人体を占星術に基づいて捉えているので、実用にするのは難しい。
しかし、17世紀当時薬草がどのような使われ方をしていたのかはなんとかわかる。
ハーフ&アロマの歴史、という観点では巻頭の鏡リュウジ氏の解説がたいへん参考になった。
鏡氏が紹介してくれた「占星医術とハーブ学の世界」も合わせて読んでおきたい。