さんの書評2017/09/15

短歌は詠うものなのだ

偶然短歌とは何か、という説明から始めるこの本はいろいろな楽しみ方が出来る。
Wikipediaの説明文の中から57577の文字だけを抜き出してその中からさらに選んだもの…だけなのだが、この漂うおかしみ、悲しさ、楽しさはなんだろう、と思う。
日本語の中に常にある短歌の形式が、こんなところにまで充足していることを改めて感じる本である。短歌とは声に出して読むことこそ、の形式であるのだな、とひとつづつ読みながら思う本でもある。一言そえられた言葉にもおかしみがあり、なるほど、と思うこともあり、そっちなの~?と思うこともある。何よりこの文章の元を見て「えっ!?」となることがおもしろい。
オグシオの短歌なんか最高ですよ。時事批評みたいになってるのに!
一見無機質な単語であるのに、ある接続詞を挟み込んだり、ある順番に並べてあるだけで、そこに新しい世界が生まれるのが、短歌の始まりだったのかも…と思うくらい、おもしろく、楽しい本でした。
とにかくどの短歌も、読むとまた全然違うものになるのです。声に出す、それだけで一気にそれぞれが立ち上がってくる感覚はとてもスリリングでした。これは多分、並べたそれぞれに意味がなく、繋がりもない故の面白さなのかもしれないです。世界の中を振り回されるようなおかしみに、わくわくする本でした。
巻末に、Wikipediaから短歌を抜き出すプログラムコードが全文乗っているのでソースコードを読むことも出来るのですが、それほど長くない割コードでありつつ、日本語の「ことば」を抜き出すにはいろいろな条件がいるのだなぁ…ということがわかるのが案外新鮮でもありました。CSSコードようやく読めるくらいでもわかるもんなんだなぁ…。

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