目次
プロローグ
一 アカシアの花 アカシアの花 清列な痛みを残して「最後のエゾの乱」「アイヌに豊富なものは」 洋風・和風・アイヌ風 効果的だったバチラーの努力 十二歳の少女の心 二 姉と弟と猫のいる風景
「近文の一夜」『アイヌ神謡集』 なつかしい登別 背の小さい孤独な少年 猫のいる風景
三 忘れ得ぬ人びと
忘れ得ぬ人びと「丙」事件 処女作 思いがけない稿料 旧師群像
四 青葉若葉のころ
木牡丹の花 学者に適した頭脇
五 ああ玉杯に
一高進学「この人をみよ」エリートに「包囲」されたエリート「神コソ呪ハレルベキ」
六 「僕は北海道へ帰る」
東京の異邦人 友情の条件「アイス・クリーム」「日記」 焼けなかった「日記」 陳情団とともに
七 内側からのアイヌ語の道
英文学から言語学へ 「ウエンベ・ブリを駁す」 一つの野心 金田一批判 孤独な道
八 ツゲの本
人神の交り バチラーのこと
九 盗まれた卒業論文
悲しき猥談 酒・女・将棋 『北海道幌別漁村生活誌』 渋沢敬三と パナンペと ペナンペの物語 盗まれた卒業論文 縁談・結婚 一つの岐路 誰もしらないとこ ろに
十 オホーツクの海
オホーツクの海 白樺御殿 ブドウ、コクワとヤツバキクイ虫 歯にしみ通る秋の 酒 少女たちに囲まれて
十一 アイヌ語の面白さ
hap! hap! iyairaikere! 怒りの原則 アイヌ語の面白さ 知里、河野の出会い
十二 背の低い人たち
ある発見 アイヌ語調査の欠陥 臼と骨盤 サンペコロニシパ 闘いのなかの友情
十三 サレコーベの思い出
戦況暗転のなかで 恵まれた男 「樺太アイヌの説話」 おち葉くらぶ
十四 新しい友情
もう一つの歴史から『北の光』『森と湖のまつり』ライフ・ワーク計画 破局 新しい友情ユーカラの人びとの歴史
十五 友情の破綻
ァイヌの老人たち 温かい眼・冷たい眼 学問は「悲しき玩具」 大きな賞 十字 架を彫る研究者 「人食い論争」 貞操帯をめぐって 古書店でのわかれ
十六 心の秘境
ワラジを脱いだ友人の家 コロボックルとペニス・ケース 回復しなかった友情 ある和解の形 『アイヌ語人門』 名著の怒りと悲しみ 心の秘境 休息のほしい季節
十七 海はみえない
死の近さを計りながら 心積り 『えぞおばけ列伝』 ご用聞きの少年 「さいな ら」 海のみえる丘
あとがき
知里真志保年譜−その業績を中心に