sugarさんの書評 2020/04/05
家賃は今すぐ下げられる! ――家賃崩壊時代にトクする知恵
日向咲嗣(著)
<総括>
法を理解し、根拠のない常識を論破し、すぐにQOL向上するための指南書として優れている。
著者は以下のように読者に説く。
家計の四大疾病(生命保険、社会保険、住居費、教育費)の中の最大の「病」をなぜ今すぐ切り詰めないのか?
なぜ家賃は月収の1/3までという根拠のない理論を信じるのか?
なぜ景気が変動しているのに、同じ賃料で住み続けても声を上げないのか?
まさに上記は刷り込まれた常識であった。
リーマンショックによりオフィス賃料は下がっている(地価に連動)のに、家賃は連動していない。
今後、超高齢化社会を迎え、人口減少が確実な状態なのに、未だに大家に住まわせてもらっている小作農根性ではいけない。
家賃交渉の指南書として非常に有益であり、調停を視野に入れ交渉すべきである。
この本に書かれている内容をしっかり理解し、指南通りに行動すれば、すぐにQOLを向上することが可能だと考える。
日本人ならばこの本を持って、今夜にでも妻を説得すべきである。
因みに値下げ交渉をする際は以下の3点のタイミングがある。
①土地・建物に対する固定資産税などの税金の増減
②土地・建物価格の上昇や低下、そのほかの経済事情の変動
③近隣にある同じような建物の家賃に比較して不相当
更に借賃増減請求権が認められる3つの要件がある。
①現行賃料が客観的に見て、「不相応」になったこと
②前回の改定から相当の時間が経過していること
③不増額の特約がないこと
借主からの家賃減額交渉は「借地借家法」に認められた正当な権利である。
この借地借家法は借主に圧倒的に有利な内容のため、不満がある場合は調査し、交渉すべきである。
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