目次
神武天皇 じんむ 日向から橿原への伝承物語/一人でなく複数人物の寄せ集めか
欠史八代 葛城地域と王権成立に問題提示
崇神天皇 すじん もう一人の初代天皇/和泉との関係深いオオモノヌシ/謀反を予言し
た倭迹迹日百襲姫
垂仁天皇 すいにん 予知的な意味もつ夢で皇位継承/ヤマトヒメの足どりと壬申の乱の行
軍路
景行天皇 けいこう 倭は国のまほろば/望郷の「倭」は〝奈良盆地の一部〟か
成務天皇 せいむ 太陽を軸とする成務紀の宇宙観
仲哀天皇と神功皇后 ちゅうあい・じんぐう
神の言葉に背き怒りに触れ急死/神功皇后は卑弥呼ではなかった
応神天皇 おうじん 新王朝のトップバッターか
仁徳天皇 にんとく 実在性高い君主像/呼び名から推測「陵」は鳥の形? /葛城氏の政治力、
天皇と拮抗か
履中天皇 りちゅう 兄弟の間で皇位めぐる争い/「磐余椎櫻宮」名の由来は案出!?
反正天皇 はんぜい 聖なる水の湧く淡路島で誕生
允恭天皇 いんぎょう 即位の水/天皇めぐる女性の立場を垣間見る
安康天皇 あんこう 皇位継承争いや末弟の妃探し
雄略天皇 ゆうりゃく 天皇としての特別な存在感/泊瀬の朝倉宮の立地に注目/伊勢の地との関
わりの伝承/宋から与えられた王の称号/道教の中核をしめる神仙思想
清寧天皇 せいねい 繰り返される皇位継承の争い
顕宗天皇 けんそう 月神と日神は海の彼方から伝来
仁賢天皇 にんけん 後継の兄は石上広高宮で即位
武烈天皇 ぶれつ 法令の知識の一方で暴挙も
継体天皇 けいたい 宮を転々…継承に強い抵抗/磐井の乱は百済と新羅の勢力争い
安閑天皇 あんかん 諸国から派遣された屯倉耕作民
宣化天皇 せんか 那津のほとりに稲穀を集め収納
欽明天皇 きんめい 蘇我氏の権力が芽生える時代/百済の聖明王から仏教公伝
敏達天皇 びたつ 「内憂外患」抱え、混乱の兆しも
用明天皇 ようめい 蘇我氏の内部にも複雑な事情
崇峻天皇 すしゅん 蘇我馬子に暗殺された天皇
推古天皇 すいこ 蘇我氏に推された初の女帝/上之宮遺跡は聖徳太子の「上宮」? /国家
のあり方を聖徳太子が提示/遣隋使は試験的に派遣した?
舒明天皇 じょめい 皇位継承めぐる複雑な事情/聖地・飛鳥の地に初めて宮を営む
皇極天皇 こうぎょく 政治的な絡み中継ぎで即位か/八角形の陵墓、死後も世界の王/皇位継
承のベクトル息長系に
孝徳天皇 こうとく 「改新の詔」の信憑性めぐる条文/畿内の範囲と後の律令制度/難波長
柄豊碕宮の〝大極殿〟
斉明天皇 さいめい 飛鳥板蓋宮で再び天皇の座に/多武峰の観は道教思想に基づく/「狂心
渠」と非難された水路工事/遣唐使に託した国家戦略/難波宮に行幸さ
らに海路、筑紫へ
天智天皇 てんち 百済救援軍指揮のため長津宮に/世間から風刺された近江遷都/歌にほ
とばしる額田王の恋心/政治改革の同士、鎌足に「大織冠」
天武天皇 てんむ 大海人皇子にまつわる風刺の歌/近江朝廷に反旗、吉野宮を出立/大和
平定し飛鳥に凱旋/吉野宮での誓いに深謀見え隠れ/藤原京の構想は実
現見ないまま/道教の神仙思想に深い関心/堅固な中央集権体制を目指
す/『古事記』の完成待たずして死去
持統天皇 じとう 察知されていた大津皇子の謀反/正式に即位、藤原宮に移る/高天の原
望み政務のエネルギーに
文武天皇 もんむ 天武天皇の孫わずか一四歳で即位/中断していた遣唐使復活/藤原京の
完成直後、遷都議論
元明天皇 げんめい 不改常典に従った中継ぎ女帝即位/平城京遷都への圧力に抗しきれず/
藤原宮を去る寂しさ/私的な空間で編まれた『古事記』
元正天皇 げんしょう 中継ぎ即位を自認、藤原氏に憎悪/権力の重心は藤原氏から皇親勢力に
聖武天皇 しょうむ 平城京町並みをリニューアル/長屋王自害は皇親派追討の戦略/統治の
万全を期す天平の元号/藤原広嗣の乱と東国行幸/国家統治の新理念を
切り開く決意/平城京から離れる方法を模索/光明皇后の思い実現させ
る恭仁京/行基を評価する「天平十三年記」/政治理念の変化から大仏
造立/恭仁京完成も難波宮を皇都に/仏教のもとで行う国家統治
孝謙天皇 こうけん 皇太子の地位から即位した女帝/橘奈良麻呂の反乱計画が発覚
淳仁天皇 じゅんにん 「保良宮」行幸を契機に崩れた蜜月
称徳天皇 しょうとく 国家統治に聖徳太子の理念継承/宇佐八幡の「神託」に心揺るがす
光仁天皇 こうにん 皇統、天武系から天智系に変わる
桓武天皇 かんむ 延暦三年十一月十一日、長岡京遷都
あとがき