紹介
本書はエマヌエル・スウェーデンボルグの遺稿「預言書と詩篇の内意概要」の全訳である。彼は膨大な科学的・神学的著作を執筆し、神学著作だけでも約30巻に及ぶ。そのうち遺稿のまま残されたものも多く、本訳書も管見する限り本邦初訳である。彼は『天界の秘義』で旧聖書の「創世記」「出エジプト記」の内意を解明しているが、それに続く全章の内意の概要を示し、草稿のまま残されたものの、ほぼ完成したと見なせるのが本書である。旧約聖書中、「預言書」「詩篇」が全体の約38%を占めるが、スウェーデンボルグはそれぞれの内意の要点を逐語的、連続的に示していて、その内意の普遍的な主題を分類して一覧表にしている。この内意の主題こそ、彼の聖書神学の根幹を形作っており、極めて貴重な資料となっているいる。
目次
はじめに――解説を兼ねて、凡例、主題表、第Ⅰ部――イザヤ書 エレミヤ書 哀歌 エゼキエル書 ダニエル書 ホセア書 ヨエル書 アモス書 オバデヤ書 ヨナ書 ミカ書 ナホム書 ハバクク書 ゼパニヤ書 ハガイ書 ゼカリア書 マラキ書 第Ⅱ部――詩篇 1−150篇 付録 スウェーデンボルグ略伝 訳者あとがき