紹介
セクシュアル・ハラスメントの濫用、ポルノグラフィ規制がすすむアメリカで、フェミニストの法学者、ナディーン・ストロッセン(アメリカ自由人権協会会長)が、表現の自由を守るためにポルノ規制に真っ向から反論、批判した書です。ポット出版より2004年5月に刊行した 『セックス・フォー・セール──売春・ポルノ・法規制・支援団体のフィールドワーク』に続く、松沢呉一氏監修による「アメリカの性にまつわる規制事情」を知るための第二弾です。「不快」というキーワードでセクハラだと認定され、規制へと動くアメリカの現実に、そんなことまでセクハラだと認めていいのか! と思わずつぶやきたくなる場面も。松沢呉一氏による「解説」も収録しています。
目次
○セックス・パニックとフェミニストたちの不協和音 ○性的表現と法律 ○ポルノグラフィ規制法の致命的欠陥 ○「性表現」に対する抑圧の高まり ○女性、男性、セックスについて ○セクシャル・ハラスメントの定義 ○「人の好みは様々」 ○ポルノグラフィの肯定的な側面 ○ポルノグラフィ出演は強制か同意か? ○自称検閲賛成派は、自分たちの都合によって貴重な作品を従わせる ○法施行の教訓 ○ポルノグラフィ検閲は、なぜ差別や暴力を減少できないか ○差別と暴力の撲滅をめざして解説◎松沢呉一