目次
第1章 国道沿いの小さな幸せ
第2章 オタクもサブカルもヤンキーもいなくなった
第3章 オタク/サブカルの年の取り方
第4章 国道沿いに咲くリア充の花
第5章 追いかけてきた現実(リアル)
前書きなど
若者文化のジャンルそれぞれが輪郭を曖昧にしながら普及していったなかで、
「オタク」「サブカル」「ヤンキー」に青春を捧げ、
夢中になってシーンを駆け抜けた人々は、その後どうなったのでしょう?
本書のなかで私は、そうした「オタク」「サブカル」「ヤンキー」の
〝尖った連中〟がどこからやってきて、今、どこに辿り着こうとしているのか、
ひととおり確認してみようと思います。
そして〝尖った連中〟の盛期が過ぎた後、ありふれた日常のなかで慎ましげに
モノやコンテンツを消費しているようにみえる若年世代が、実際のところ、
どのようなスタンスでモノやコンテンツと向き合い、
どういう風に先行世代と違っているのか、
心理的な相違点を明らかにしてみるつもりです。
これらの言葉が生まれてから、三十余年。〝尖った連中〟と〝尖っていない連中〟、
昭和生まれと平成生まれのオタクやサブカルやヤンキー。
それらを比べてみると、案外、世の中の流れや、
これからを生きていくヒントがみえてくるのではないか、と思えるのです。
(本書「はじめに」より)