目次
日本語版序文
はじめに:ディープラーニングを推進力に
第Ⅰ部 世界に関わり世界を変える
第1章 ディープラーニングの必要性と魅力
見えない関連性
ディープラーニングの魅力
挑戦
第2章 ディープラーニングの何が「ディープ」なのか?
学習を再考する
ディープラーニングとは何か?
グローバル・コンピテンシー(6Cs)独自の特徴
ディープラーニングが重要な理由
ウェルビーイング
公平性の仮説
重要なのは再文化化
まとめ
第3章 変革を導く
システム全体を変革するための一貫性の形成
ディープラーニングを一貫性のあるものに
ディープラーニング・フレームワーク
まとめ
第Ⅱ部 生きた実験室
第4章 ディープラーニングの実践
変革の原動力としてのディープラーニング
新しい発見
ディープラーニングを活性化させる
まとめ
第5章 ディープラーニングのデザイン:学習パートナーシップ
新しい教育法
学習パートナーシップ
まとめ
第6章 ディープラーニングのデザイン:学習環境、デジタルの活用、教育実践
学習デザイン
学習環境
デジタルの活用
教育実践
4要素をまとめる
まとめ
第7章 協働の重要性:探究が実践を転換する
協働と能力を育む
協働探究プロセス
協働学習デザイン
協働評価
まとめ
第8章 システム全体の変革を実現するための条件
システム全体の変革とは何か?
ディープラーニングを促す学習条件
変革の新しい原動力
実践中のディープラーニング
まとめ
第9章 ディープラーニングのための新たな尺度
新たな尺度
初期の知見
グローバルなモデレーションプロセス
まとめ
第Ⅲ部 不透明な未来
第10章 セイレーンか、救世主か:ディープラーニングの「天国」と「地獄」
セイレーン
複雑化する状況
付録
ディープラーニングのための新しい教育法(NPDL)参加7か国
参考文献・資料
謝辞
監訳者解説――ディープラーニングから教育システムを変革するための枠組み
索引
著者紹介
監訳者・訳者紹介
前書きなど
はじめに ディープラーニングを推進力に
(…前略…)
本書は3部構成である。
第Ⅰ部「世界に関わり世界を変える」では、「なぜディープラーニングなのか?」「ディープラーニングのディープとは何か?」「なぜディープラーニングが重要なのか?」について詳述することで、学習におけるシステム全体の効果的な変革のための舞台を整える。続いて、学校、学区、システムにおける学習の変革を主導するモデルを紹介する。
第Ⅱ部「生きた実験室」では、世界で多数の生徒、教師、家族に影響を与えている刺激的な社会運動について検討する。NPDLのパートナーシップを利用して、ディープラーニングの概念を定義し、ディープラーニングのデザインを促す要素を特定し、学習と授業の実践における迅速な転換を進める共同研究プロセスを明らかにし、ディープラーニングを普及させて現場、中間組織、システム、州、国レベルで広く活用されるよう支援するためのリーダーシップと条件を示す事例について考察し、ディープラーニングの進捗状況を評価・伝達するのに必要な新たな措置を検討する。
第Ⅲ部「不透明な未来」では、私たちがディープラーニングの行程で見つけだした新たな発見について明らかにし、一貫性をもたらす成果を究明し、変革が可能なのか、そして可能であればどのように可能なのかという問題を論じる。
ディープラーニングはこだわる価値のある学習である。フレイレ(Freire, 2000)に倣うと――そしてそれは本書の中心的な打開策であるが――、ディープラーニングは学習者を、(通常は他者と一緒に)世界に働きかけ、そしてそれゆえに学習者自身および世界そのものを変革する存在として位置づける。世界に関わり世界を変えることは、根本的には学習の命題である。それは生徒を刺激し、教師と保護者を刺激する。それは未来である。そして、本書である。
(…後略…)