目次
凡例
はじめに
序
第一章 成人式および未開の宗教における部族の加入礼
1 予備的な考察
2 オーストラリアの加入礼──聖なる場所(テラン)
3 母親との離別
4 クルナイ族のジェライル
5 ダラムルンとユイン族の加入礼
6 加入礼的な死の象徴体系(サンボリスム)
7 加入礼的試練の意味づけ(シニフィカシオン)
8 加入礼と共同体の更新
第二章 成人式および未開の宗教における部族の加入礼(続き)
1 加入礼上の試練──「うなり板(ブル・ロアラー)」と割礼
2 尿道切開(subincision)の象徴体系(サンボリスム)
3 ティエラ・デル・フエゴ諸島の加入礼
4 加入礼的な死の構成(セナリオ)
5 怪物に呑み込まれること
6 啓示の段階
第三章 秘密の祭祀の形をとる成人式
1 少女たちの加入礼
2 女たちの加入礼における諸段階
3 クナピピ
4 「子宮ヘノ遡行」の加入礼的象徴法
5 インドの加入礼における新しい誕生の象徴法
6 発生学的象徴法の多価性
第四章 個人的な加入礼と秘密結社
1 「冥府」巡りと英雄たちの加入礼
2 「シュンプレーガデスの岩」の加入礼的象徴法
3 個人的加入礼──北アメリカ
4 クワキウトル族の「踊りの結社」
5 秘密結社および「男たちの結社」(Männerbunde)
6 アメリカ・インディアンにおける儀礼的な木登
7 女たちの秘密結社
8 相互的な対抗関係と牽引
第五章 軍事的加入礼とシャーマンの加入礼
1 ベルセルクになること
2 クークランの加入礼
3 呪術的な焦熱の象徴体系(サンボリスム)
4 シャーマンの加入礼
5 シベリアのシャーマンたちの加入礼的試練
6 加入礼の諸儀式(Rites d’initiation)
7 脱自の技法
8 オーストラリアの呪医たちの加入礼
9 より発達した文化圏からの影響
第六章 大宗教における加入礼的主題
1 インド
2 古代ギリシアにおける成人式の痕跡
3 エレウシスとヘレニズム期の秘祭
4 キリスト教と加入礼
5 キリスト教的ヨーロッパにおける加入礼的モチーフの残存
6 加入礼的モチーフと文芸上の主題
7 本書の終わりにあたってのいくつかの考察
8 エピローグ
原注
訳注
解説 〈ディオニュソス的なもの〉と加入礼 (前野佳彦)
1 『死と加入礼』/『死の神話学』
2 〈現代〉における加入礼──〈集団の死〉と〈死体の霊的な意味〉
3 形態学──内在的方法の根拠としての加入礼の普遍性
4 祭祀(クルトゥス)における「即対自的なもの」(ヘーゲル『宗教哲学講義』)
5 殺す - 殺される - 死ぬ──加入礼的死の自己内行
6 農耕的豊饒と〈加入礼〉──『テミス』の世界へ
総索引