目次
はじめに
第1章 建築時間論の試み
1 既存建物に対する三つの態度
2 点の建築史から線の建築史へ
3 時間と建築の理念
第2章 再利用的建築観——社会変動と建築のサバイバル(古代末期から19世紀まで)
1 古代末期の社会変動
2 スポリア
3 中世の成長時代
4 中世の縮小時代
5 近代的価値観のなかの再利用
6 フランス革命と吹き荒れる転用の嵐
第3章 再開発的建築観——価値のヒエラルキーと建築の形式化(16世紀から現代まで)
1 野蛮の誕生
2 再開発的建築観と再利用的建築実践
3 パリの市壁
4 意図的な形式主義
5 無意識の形式主義
6 サン・ピエトロ再開発計画
第4章 文化財的建築観——文化財はなぜ時間を巻き戻したのか?(19世紀から現代まで)
1 野蛮の復権
2 ヴィオレ=ル=デュクと「修復」のはじまり
3 修復から保存へ
4 20世紀の国際的な文化財的価値観の整備
5 日本の文化財と時間の巻き戻し
第5章 20世紀の建築時間論
1 モダニズムからリノベーション時代へ
2 時間変化する建築の模索(1956年)
3 既存建物に対する態度(1964年)
4 歴史的建物の再利用という可能性(1978年)
おわりに